隔離中でも、孤独ではない 

イギリス人ヨット選手のディー・カファリは最長で6カ月、たった1人で世界中を航海した経験を持っています。自主隔離は自らの意思で行ったものとはいえ、COVID-19が原因で隔離中の人たちのために彼女は建設的かつ実際的なアドバイスをエキスパートの立場から行うことができます。 

  • ディーは、友人や家族と連絡を取り合うことをアドバイスします。1日たった1回誰かと会話をするだけで気持ちがパッと明るくなります。 
  • 自分がコントロールできるものにフォーカスし、毎日行う実現可能な計画を立てましょう。 
  • 自分の行動をより良い結果のために変える機会としてこの状況を活かしましょう。 

隔離については多少知識があり、自己隔離をした経験が2回あります。ヴァンデ・グローブに参加した際は3ヶ月、アビバチャレンジではなんと6ヵ月、1人で航海して過ごしました。当時、私の住み家だったのは72フィートのボートで、生き物との触れ合いはほとんどなく、カラオケ以外の娯楽はまったくありませんでした。  

もちろん、当時の隔離は自らの意思によるもので、現在私たちが直面している状況での隔離の理由とは大きく異なることを十分承知しています。とはいえ、あれほどの長期間を1人で過ごして得た戦略や経験を皆さんと共有することにより、何らかの点で共感していただけると幸いです。 

現在、世界中の多くのアスリートが物理的な隔離を余儀なくされていますが、だからといって精神的にも隔離しなくてはいけないわけではありません。他人との触れ合いやサポートは常に必要ですが、とりわけ、危機的な、またはストレスがたまる状況においては尚更です。今現在、私たちは今まで以上にお互いを思いやることが必要です。そこで、隔離状態に対処するとっておきのアドバイスをしたいと思います。 

コミュニケーションを絶やさない 
コミュニケーションはすべての人に安心感を与えます。あなた本人が隔離中であるとき、他人の思いやりの心を知ると気持ちが明るくなりますが、同時に、あなたが無事であることを友人や家族に知らせることも重要です。周りの人と連絡を取り合い、助けが必要なら遠慮なく求めてください。1日たった5分、他人と会話をするだけで気持ちが明るくなりますし、楽しみが増えます。

新しいルーチンを考案し、きちんと従う 
私たちの多くにとって毎日1人で過ごすことは異例であり、人付き合いが生きがいである人たちにとっては辛い時期と言えます。社交的な人は他人からのエネルギーによって自分も元気になるため、刺激がないと気分が落ち込んでしまうかもしれません。ジムに行ったり、トレーニングをすることは私たちの多くにとって日常的なルーチンですが、今は隔離によって生まれた時間を埋めなくてはいけません。何らかのルーチンを設けてきちんと実践すると目的意識が芽生え、毎日にメリハリが出るため、有効です。しかも、やるべきことがあると、1日がより早く過ぎます。 

テクノロジーを有効活用する 
現代ではありとあらゆる方法でコミュニケーションを取ることができるため、今こそ活用すべき時です。SkypeFaceTime、メール、テキストメッセージ、電話、ソーシャルメディアプラットフォームのすべてが素晴らしいコミュニケーションツールです。 

コントロールできる範囲でコントロールする 

自分がコントロールできるものだけにフォーカスし、コントロールできないことを心配してエネルギーを無駄にしないでください。ひっきりなしに流れてくる情報にさらされている私たちは、そのニュースの波をかき分けていかなければいけません。もし、ニュースを見聞きすることによって不安やストレスが高まるなら、あえて避けるのも一案です。皆さんの中で金銭的な打撃を受けた方は多くいるでしょう。でも、それはあなただけではありません。実現できる範囲で計画を立て、不安に押しつぶされそうになったら助けを求めてください。 

自分の人生に存在するものや、できることに感謝する 
気持ちをポジティブな面に向けるとメンタルヘルスが向上します。1日が辛く、対処しきれないと感じたとき、今後数週間や数ヶ月ではなく、次の日、または次の23日を無事に過ごすことに集中しましょう。太陽はこれからも昇り、沈み続けます。今の状況はいずれ必ず過ぎ去ります。 

新たなチャンスを見出し、クリエイティビティを発揮する 
すぐに誰かと連絡が取れ、仕事は目まぐるしいほど忙しく、プライバシーが確保しにくいこの世の中ですが、新型コロナウイルスのお陰で私たちの多くがそれから一歩離れることができます。やりたかったけれど、以前は忙しくてできなかったプロジェクトがありますか?執筆されるのを待っている、ベストセラーにふさわしい材料があなたの頭の中に眠っていますか?一時的にできる仕事はありますか?必要は発明の母です。だから今こそ、何か新しい挑戦をすべきではないでしょうか。 

今、自分たちがいる新しい環境に適応しなければいけないという事実を受け入れる 
世界中を航海したヨット選手である私は、環境が一瞬で変わることや、自分のコントロールが及ばないことに適応する必要性に慣れています。今後数週間、そして数ヶ月の間、制限された生活や新型コロナウイルスがもたらす影響に対して私たちはきっと怒り、動揺、不安、恐怖を感じるでしょう。これらすべては自然な感情ですが、どれも精神的なエネルギーを費やします。現状を受け入れることによって、よりはっきりと冷静に考えることができます。 

将来は今までと違ったものになる 
これが現実なら、いっそのこと、ありのままを受け入れましょう。母なる自然はリセットボタンを押したのです。今は、よりよい将来のために自分の行動を見つめ直し、改める格好のチャンスです 

今は、よりよい将来のために自分の行動を見つめ直し、改める格好のチャンスです。 

この世で1つ確実なことは、これからも変化が起きるということです。変化へ適応してこそ、私たちの存在意義があります。現在世界中で発生しているこのパンデミックは、私たちの多くが目に見えないものに対して恐怖心を抱き、パニック反応を示している事実をさらけ出しています。試練が立ちはだかるこの時こそ、心を一つにし、お互いに助け合いましょう。 

COVID-19が及ぼす影響への対処法に関する専門家のアドバイスはこちらでご覧になれます。