アスリートはインスピレーションを与える存在になれる 

新型コロナウイルス感染症がすべての人の日常生活に影響を及ぼしている現在、ポジティブな姿勢と健康を保つことが今まで以上に重要です。フィリピン人の重量挙げ選手ヒディリン・ディアスは、現在、マレーシアで2020年東京オリンピック競技大会に向けたトレーニングを行っています。オリンピック大会が2021年夏に延期されたことを受け、2016年リオデジャネイロ オリンピックの銀メダリストである彼女は、新たな現実に直面しています。 

  • マレーシアのオリンピックジムが閉鎖され、自身のトレーニングプログラムを変更することを余儀なくされたのです。 
  • 前向きな姿勢を保ち、スポーツ心理学者に相談したことが、現状に対処する上で役立ったと、ヒディリンは言います。 
  • 彼女は、新型コロナウイルス感染症の拡大を阻止するために、正しいメッセージを伝えることこそ、アスリートができる最善の行動だと信じています。 

大会の延期発表を聞く前から、オリンピック大会に向けたトレーニングを行うためにマレーシアに滞在しています。そして、3月半ばになってジムの閉鎖が伝えられました。私たちはどうしたらいいのかわからず、途方にくれました。なにしろ、重量挙げは私の人生そのものなので、不安に押しつぶされそうになりました! 

ストレングスコーチとコンディショナーコーチが現地にいるので、プログラムのエクササイズを行える自分は恵まれています。ところが、通常であれば、トレーニングを1週間に69回行えるセッションが、現在では4回程度しかできません。  

状況は以前と比較してずっと厳しいですが、宿泊しているコンドミニアムに加え、民間の駐車場でボディウェイトトレーニングやエクササイズを行ったこともあります。また、ケトルベルを複数持っているので、スナッチ、スクワットなどのエクササイズを行うこともできます。 

誰かと会話する 

2020年東京オリンピック競技大会が延期されたと聞いたとき、それは良いことだというのは分かっていました。とはいえ、悲しみと不満を感じ、聞いた瞬間には涙が出ました。なにしろ、これはオリンピック大会なのですから。 

そこで、自分の気持ちをコアチームに伝えました。自分が抱いている感情を誰かと共有したかったので、スポーツ心理学者にも相談しました。そのお陰で、今は明るい側面に目を向けることができるようになりました。あと1年かけてトレーニングを行い、あと1年かけて作戦を立て、あと1年かけてより強くなることができるのです。私は常に、ポジティブな側面に目を向けます。 

あと1年かけてトレーニングを行い、あと1年かけて作戦を立て、あと1年かけてより強くなることができるのです。私は常に、ポジティブな側面に目を向けます。

また、多くの人たちがしているのと同様、テレビ番組を観たり、読書をしたりして、頭の中を一杯にするように心がけています。読む本は、勇気が湧き出るような内容のものです。何しろ、今の自分はそういったものを必要としていますから。 

ポジティブなメッセージを拡散する 

今現在、私は物理的に自宅にはおりませんが、フォロワーに対しては、世界中の誰もがこのパンデミックに何らかの形で関わっており、彼らに対してインスピレーションを与えたいことを知ってほしいです。人生にはいろいろなことが起きますし、苦労や至難からは逃れられません。それでも、私たちの目標が達成できればいいと思います。これはマラソンのようなものです。ただ、自分を信じ、前に進み続ける、そうすればいい結果が出るのです。 

現在、他人に勇気を与えることは容易ではありません。私たちアスリート自身が危機的状況にいるからです。それでも、オリンピアンそしてアスリートである私には、誰もが試練に晒され、影響を受けていることを社会に対して知らせ、彼らを鼓舞する義務があります。1つ、絶対に忘れてはいけないこと。私たちはきっとこの状況を克服する。 

私は今、2021年のオリンピック大会、そしてそこで全力を発揮することを心待ちにしています。東京では多くのフィリピン人たちと私がこれからも人々の心にさらなる希望を与えられることを願って止みません。  

決して希望を失わないでください。アスリートとして、そして国民としての責任を全うすることにより、皆が一丸となって夢を叶えられるのです。 

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