IOCのアスリート コミッションが選手代表らとコロナウィルスに関する国際電話会議を実施

昨日、IOCのアスリート コミッション (AC) は、選手コミュニティが直面している問題をヒアリングし、さまざまな個人的状況を理解し、この異例な状況においてIOCとオリンピックムーブメントが彼らに対する最善なサポート体制を模索する目的で、世界各地における220人以上の選手代表と電話会議を実施しました。IOC会長とIOCのディレクターの多くが、最近発生したCOVID-19またはコロナウイルスの大流行、そしてそれが選手の生活やトレーニング、2020年東京オリンピック、スポーツ界に及ぼす影響をはじめとする様々なトピックに関する質問に答えました。

  • 2020年東京オリンピックについて下す決断における最大の優先事項は、選手およびすべての関係者の健康と安全、そしてCOVID-19の大流行を阻止する取り組みへサポートを行うことです。
  • IOCが2月に組織した専門のタスクフォース、日本の当局、東京都庁、東京2020オリンピック競技大会組織委員会、そしてもっとも重要な世界保健機構(WHO)は、東京2020オリンピック競技大会の開催にかかるすべての決定において重要な役割を果たします。
  • 選考対象大会やオリンピック大会の開催から、医学的なアドバイスやアンチドーピングに至るまで、多岐に渡る質問への回答がなされました。

カースティ・コベントリーによる冒頭の挨拶

数週間前に行った最新情報の報告に引き続き、現在、私たちすべての生活に甚大な影響を及ぼしているコロナウイルスに関する最新状況を協議する目的で、今回の電話会議を行う運びとなりました。

トレーニング施設をまったく利用できない選手が多くおり、中には自宅から外出することさえできない選手もいます。現時点で、多くの選手が日常生活において甚大な問題を抱えていることを認識し、理解しています。私たちはもちろん、私たちのコミュニティの安全を確保する意味でも、このように極めて異例な状況においては、同様に異例な解決策とすべての人の団結が必要です。

私たちはこのような状況下においてストレスを余儀なくされているすべての選手をサポートする方法を模索中です。また、Athlete365を通じてバーチャルにサポートする方法を検討しています。皆様も、何らかのアイデアをお持ちでしたら、是非お聞かせください。選手コミュニティとして、私たちはこの困難な状況を互いに助け合いながら乗り切る方法を見出していかなければなりません。

選手、オリンピアン、そしてIOC ACの会長として、このような状況においては選手と選手代表たちができる限り多くの情報を得ているべきだと強く信じています。選手代表としては、自分たちの同僚や仲間の選手たちにとって有益となる、正確で信頼性の高い最新の情報を選手コミュニティに告知することが極めて重要です。

すべての皆さんは、ご自身とご家族の安全を確保してください。何かご不明な点があれば、ご遠慮なくお問い合わせください。 

以上、どうぞよろしくお願いします。

Kristy Coventry Signature

 

 

 

Kirsty Coventry

 

電話会議の概要

指針

オリンピック競技大会の開催にまつわる私たちの意思決定において、2つの指針に従っています。

  • まず第一に、関係者1人1人の健康、そして可能な限り徹底的にコロナウイルスの封じ込めに向けたサポートを行う。
  • 第二に、競技者、選手、そしてオリンピック競技の利益を守るべく、取り組む。(最新報告のリンク

私たちは現在の世界的状況を鑑み、最善の解決策を見出すべく、2月に専門のタスクフォースを結成してこれらの方針を推進する運びとなりました。このタスクフォースにはIOC、日本の当局、東京都庁、東京2020オリンピック競技大会組織委員会、世界保健機構(WHO)が参加しています。

この極めて例外的な状況において、IOCはタスクフォースによる勧告に従う所存です。

2020年東京オリンピック競技大会

すでにご存じの通り、状況が日常的に変化しつつあることから、抜本的な決断を下す上で今が適当なタイミングとは言えません。私たちの目の前には途方もない試練が立ちはだかっていますが、現時点においては、約4か月後に控えた7月24日東京2020オリンピックの開催に向けて引き続き全力を尽くす所存です。

タスクフォースは現在の状況を毎日、休みなく見守っています。私たちはすべての人の健康の保護とコロナウイルスの封じ込めという責任を皆さんと社会に対して担っていますが、指針に従い、必要に応じて臨機応変に対応してまいります。

現実的な分析を行い、確約した目標について楽観的な姿勢を維持し、責任ある行動をしつつ、すべてのステップおよび決定において選手を第一に掲げます。

選考対象大会

これまで、数多くの選考対象大会が延期またはキャンセルされました。また、多くの競技が海外での試合を保留しています。多くの国がスポーツイベントを延期し、人が集まる場合の人数に上限が設けられ、国外のみならず、場合によっては国内の渡航も制限されています。 

言い換えると、現時点で皆さんの多くが適切なトレーニングをしづらい、またはまったくできない状況にいます。中には、日常生活においてさらに深刻な苦境に立たされている方もいます。また、オリンピック競技大会、そして皆さんが関わる競技の選考対象大会の開催が不確定であることは、皆さんがすでに抱えているストレスと懸念をより一層強めているとお察しします。

東京2020オリンピック競技大会に向けた選考対象大会の最新状況について説明しますと、現在までに、選手全体の57%が予選通過しており、この数字は確定したものとみなされます。予選を通過した選手が参加資格を剥奪されることはありません。

現時点において、選考対象大会の締め切りまでに3ヶ月の猶予があります。これまでに多くのイベントがキャンセルまたは延期されたことを知っています。締め切り日である6月30日より前に予定されているすべての選考対象大会を安全かつ安心して実施できる場合、開催自体はされるかもしれませんが、あくまですべての選手とチームに公平なアクセスが確保され、選手にしかるべく準備を整える機会が与えられることが前提となります。

ただし、それが不可能である場合、数多くの競技ですでに存在するランキングを含め、過去の成績や開催済みの大会で残された成績に基づく、公正かつ信頼のおけるプロセスを踏むことになります。例外的な状況においては必要に応じてケースバイケースで検討した上で、選手数の追加が認められる場合があります。

次なるステップは、できる限り早急に選考対象大会についての確実な情報を選手に提供することです。指針を策定した以上、私たちは選考対象大会およびそのシステムにおいて必要となるいかなる変更事項も4月の第一週目までに最終決定します。このプロセスは皆さんの選手代表と協議しつつ行われます。準備、トレーニング、遠征、日常生活において多くの選手たちが深刻な苦境に立たされていることを十分に把握しています。

アンチドーピング

国際検査機関(ITA)と世界アンチ・ドーピング機関(WADA)は今後も、この例外的な状況においてオリンピック競技大会をドーピングから守り続けます。競技前に検査を行うことに特化したタスクフォース(IF、NADO、WADAが参加し、ITAが取りまとめる)は、オリンピック選手に対する検査をモニタリングし、検査におけるいかなる食い違いも大会開催前および大会中に提起してまいります。さらに、IOCの資金提供によってITAが組織した、試合前に採取されたサンプルを保管する新たなプログラムが整備されました。これにより、今後10年間、(すでに同化ステロイドホルモンでなされているように)禁止物質を検出するいかなる新検査方法をも実施することが可能になります。

メンタルヘルス

現在、世界中で数多くの渡航制限措置が実施されており、複数の国ではできるだけ外出を控えるよう、要請がなされています。このような措置はトレーニングを妨げているのみならず、多くの選手が疎外感を抱き、絶えず流れ続けるニュースに動揺しています。この問題もまた、昨日行われた電話会議で協議されました。

皆さんが健全なメンタルヘルスを保つことは極めて重要です。友人や家族と定期的かつ遠隔的に連絡を取り合い、Athlete365のウェルビーングセクションに掲載されているアドバイスを参考にすることを皆さんにお勧めします。近日中に選手の皆さんに向けたさらなるリソースを発表する予定ですが、それまでの間に何らかのアイデアが浮かびましたら、Athlete365チームまでお知らせください。

健康への影響

選手の皆さんの多くは、コロナウイルスに感染した場合のご自身の健康を心配していることと思います。言うまでもなく、コロナウイルスは世界的に甚大な被害を及ぼしているため、深刻な懸念事項だといえます。

同時に、WHOは、比較的若く、健康的な人が感染した場合には軽度の病気に留まるとの見解を示していることを念頭に置いてください。WHOが自己隔離および自己検疫するようにとの勧告を徹底することはウイルスの拡散を阻止する助けとなり、その結果、世界中の医療システムによる効率的な管理が可能になり、多くの命を救うことにつながります。

現在進行中のコミュニケーション

皆さんにCOVID-19が及ぼす影響について引き続き最新情報を提供するに当たり、IOCはこちらで最新の情報と勧告をお知らせします。

WHOが発信する信頼性の高い情報を皆さんが引き続き把握しておくことは極めて重要です。ウェブサイトの情報はこちらでご覧になれます。

仲間の選手たちが正確かつ信頼性の高い情報を得られるよう、今後も皆さんのサポートとご協力をお願いする次第です。この連絡事項を仲間の選手とぜひ共有なさってください。ご不明な点やフィードバックがあれば、Athlete365@olympic.orgまでメールにてお問い合わせください。